大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和38(オ)861 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人藤井英男の上告理由について。

建物所有者の承諾を得て、建物に増築した場合でも、増築部分が、構造、用法及

び取引の観点から社会的経済的に考察して、独立の建物と同一視できない場合は、

民法二四二条但書の適用はなく、増築部分の所有権は附合により建物所有者に帰属

する。原判決の判示する事実関係、殊に本件増築部分の用法、構造からすれば、本

件増築部分は、本件建物と一体の家屋構造であり、本件建物と別個に独立して、一

個の建物と同一視し得る経済的効用をもつ物とは認め得ないと認定することも充分

に可能である。附合により、本件建物の所有者である上告人他一名が、本件増築部

分の所有権を取得したとする原判決の判断に所論の違法はなく、論旨は、ひつきょ

う、本件に適切でない大審院判例を引用し、独自の見解に立つて原判決を非難する

に帰し、採用できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 柏 原 語 六

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 田 中 二 郎

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